***************************** 西村ちなみメールマガジン第135号(2007年6月18日発行) 「不協和音」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 国会は最終盤に入りました。私が所属する総務委員会では審議すべき法案の審議が終わり、すべて法案は処理されましたし、青少年特別委員会でも委員長提案で児童虐待防止法の改正が行れ、一般質疑も終了しました。この後、私個人としては、改正作業にかかわってきたドメスティック・バイオレンス防止法の改正に関して法務委員会に出張して質問する予定になっていますが、多くの衆議院議員は一部の委員会を除きほとんどの委員会で法案審議を終えている状態です。 ところが参議院では例の天下り法案を何とかこの通常国会で仕上げたいという官邸からの強力な押しで、現場は大混乱しているようです。残り1週間で上げられるような無難な法案ではありません。そのため、1週間ないし2週間の国会会期延長が取り沙汰されているのです。 国会の会期が、参議院選挙前にこのような形で延期されるのは極めて異例といっていいでしょう。官邸と参議院との間の不協和音が聞こえるような気がします。これほどまでに総理がこだわって成立させたいとしている天下り法案の内容が、「禁止」法案でなく、「促進」法案になっていることで、総理がこだわっているものが一体何なのか、ますます見えなくなっています。 論争の舞台は参議院。衆議院からもできる限りの応援をしていくつもりです。
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第134号「天下りは止まらない」(2007年6月11日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第134号(2007年6月11日発行) 「天下りは止まらない」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 天下りバンク法案が先週衆議院を可決通過しました。正式名称は「官民人材交流センター」ですが、私たちは、これまで非公式で政府が斡旋してきた官僚の天下り先を今度は公然と公的機関が行うようにする法案だとの認識で、「天下りバンク」「天下り促進法案」と呼んできました。渡辺行政改革担当大臣は大袈裟な身振り手振りでこの法案がいかに改革に資するかということを説明しますが、その中身はいかにと質問すると、枠組みを今回は作ったのであり、肝心の具体的な設計は今後設置される有識者会議 に任せるという一点張り。本当にこれで与党の議員たちも賛同できるのか?と首をひねっています。 霞ヶ関の官僚には、50歳くらいになると肩たたきが始まります。ピラミッド型になっている霞ヶ関で、トップまで登りつめ定年まで勤める人はごくわずかだからです。多額の退職金を受け取り、政府関係の独立行政法人などに転職しますが、そこで退職金と新たな役員報酬が発生します。場合によっては独法から独法へと「渡り」歩く人もいて、なんと一人の人が受け取った退職金と役員報酬が億の単位に上るケースもあるということでした。 ここで問題になるのは3つだと思います。ひとつは、これが税金の正しい使い方といえるのかどうか、ということ。生活者の感覚からすれば、これはノーでしょう。不必要な「渡り」を繰り返し、多額の報酬として支出された分を、医療や福祉に使うことができたらどんなに有意義でしょう。二つ目には、そもそも50歳前後で職場を離れなければならないというのが今日的な働き方なのか、ということ。民間では再雇用制度なども充実してきていますが、その人の自己実現という点からもやはり少なくとも60歳までは働いていただくというのがよろしいのではないか。三つ目には、こうした天下り先が不足して各省庁が多くの独立行政法人などを作ってきたのですが、これらをどう処理するか。不必要な機関を思い切って廃止することが必要だと思います。 私たち民主党の提案は、できるだけ定年まで働いていただけるようにすること、です。定年まで働いた方がその能力や経験を生かして再雇用ということもありうるでしょうが、それは多額の役員報酬などを必要とするものとなるとは考えにくく、いわゆる「天下り」とは別のものだと私は考えています。しかし政府の提案は、いわば50歳で肩たたきという霞ヶ関の根本的な問題に何らメスを入れず、天下りの斡旋を公的に行うことによってお墨付きを与えるというようなもの。政策のタイトルと中身が全く違うという例は、これまでにも、郵政民営化(これまで税金が1円も投入されてこなかった郵便局ネットワークを、税金を投入して維持するものとした)などがあるわけですが、この点だけは小泉前総理と安倍総理がよく似ていると感じています。 法案はすでに参議院の議論に委ねられていますが、残り2週間、しっかりウオッチしていきます。
第133号「労働大臣新潟サミットへの期待」(2007年6月4日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第133号(2007年6月4日発行) 「労働大臣新潟サミットへの期待」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 消えた年金保険料、天下りバンク。先週の衆議院はこの二つをめぐって荒れた国会となりました。責任の所在を曖昧なままにはしておけません。しかし安倍総理の焦りでしょう、重要な法案が驚くほど短い審議時間で次々と採決にかけられていきます。この通常国会で、議会運営委員会をはじめ各委員会で委員長の職権によって立てられた委員会や強行された採決は、正確に数えたわけではありませんが、数十に及ぶのではないでしょうか。ある与党の議員は議員会館のエレベーターの中でぽつりとおっしゃっていました。「ちょっとやりすぎだよな」。与党が安倍総理への忠誠心に満ち満ちているというわけではなさそうです。 さて過日、サミットにおける労働大臣会合が新潟市で開催されるということが正式決定しました。今日はそのために推進協議会の設立総会が行われ、私も出席してきました。来年5月には、新潟市でG8の労働大臣および関係者が集い、会合が開催されます。 私はこの会議に「新潟らしさ」を期待しています。北東アジア、労働力の国際移動、雇用の二極化、NGO・NPO・市民団体などとの連携、そしてホスピタリティがキーワードになるのではないでしょうか。これらを編み出して、ぜひ新潟らしい会議にと願っています。 これまで私もいくつか国際会議に参加することがありましたが、印象に残っているのは2000年にニューヨークで開催された国連世界女性会議です。新潟からも多くの女性たちが参加し、ワークショップを開催しました。社会に与えたインパクトから言えば、その5年前に北京で開催された国連世界女性会議のほうが より大きかったのでしょうが、いろいろ学ぶことの多い会議でした。 1997年に開催された地球温暖化防止のための京都会議では、世界各国のNGOが多数来日し、各国政府の代表と意見交換を行っていました。当時、そうしたNGOのメンバーは会場に入ることを許されなかったようで、入り口で警備員とやりとりしている映像を見た記憶があります。 今や多くの国際会議では、政府代表のみならずNGOがさまざまな形で関わるのは当たり前。政府代表しか参加できない会議であっても、多くの国の政府代表は、朝や夜の時間を使って自国のNGOメンバーにブリーフィング(状況説明)を行ったり、NGOからの意見や要望の聞き取りを行ったりして、会議をより有意義なものにしようという姿勢に転じています。日本政府もぜひそういう姿勢を貫いてほしいものです。 サミット(主要国首脳会議)ですから、そういう場を作ることが日程的に物理的に可能かどうかまだ分かりませんが、篠田市長も今日の設立総会の最後には「NGO・NPOとの協働」と発言されましたので、今後の企画に期待したいと思います。もちろん私としてもできる限りのお手伝いと応援をさせていただくつもりです。
第132号「ご冥福を祈ります」(2007年5月28日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第132号(2007年5月28日発行) 「ご冥福を祈ります」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 現職大臣の自殺という事態に、大変驚いています。心からご冥福をお祈りいたします。 政治とカネなど、大臣の説明によってしか解明できない問題がさまざまありました。それら の問題解明がなされなかったのは極めて残念です。 総理の任命権者としての責任は不可避なのではないでしょうか。今後の政治が、道を誤る ことのないよう、明日以降もしっかりと歩んでいくつもりです。政治倫理の確立のためには、 政治家一人ひとりが取り組んでいかなければなりませんから。 これからもがんばりますので何とぞよろしくお願いいたします。