***************************** 西村ちなみメールマガジン第118号(2007年2月19日発行) 「明日、代表質問に立ちます」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 明日、衆議院本会議で民主党を代表して質問のため登壇することになり、先週末から準備に追われています。法案は総務委員会に付託される地方税法・地方交付税法と地方財政計画の3案で、予算関連法案として、他の委員会に先だって質疑されることになっています。今回は地方税法3案と国税関連法案が一緒に重要広範議案となり、明日は総理出席のもとで質疑が行われることになりました。しっかりがんばろうと思っています。 「美しい国」と連呼する安倍総理ですが、地方分権に対する基本理念は総理就任から5ヶ月たってもまだ不明なままです。明日はそれを確かめるために質問するわけですが、限られた時間の中でどこまで聞くことができるか、字数をカウントしながらどこを削りどこを残すかと質問原稿とにらめっこしています。 所信表明演説で総理は分権に関して3つのことを言っていました。その3つとは地方分権一括法案の3年以内の国会提出、道州制について議論を深める、「頑張る地方応援プログラム」の実施、です。字面からするとそれぞれ良いことのように思えるのですが、分権一括法案は地方分権推進委員会が作業を行ってつくるのに3年かかりますし、道州制は何のための道州制なのか総理は一言も語りませんでしたし、「頑張る地方応援プログラム」 は頑張れない地方を置いてきぼりにする恐れがあります。 「三位一体改革」の数字合わせに終始し、削られるばかりだった地方財政。今年は国の一般会計が増額となっているにも関わらず、地方財政計画は6年連続で前年度を下回っています。真の意味での分権型国家に近づくなら、逆でなければならないと思うのですが。 明日の質問は午後2時すぎの予定です。インターネット中継いたしますので、お時間のある方はぜひご覧いただければ幸いです。
メールマガジン
第117号「生活者の視点で」(2007年2月13日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第117号(2007年2月13日発行) 「生活者の視点で」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週は議員会館の部屋を片づけました。もともと整理整頓があまり得意でない私で、ある程度までは書棚が混乱していても何とかしてしまうのですが、「今日は片づけるぞ」という日が1年に2,3日はやってくるのです。床に置いてあった資料などをすっきり片づけたら、今度は何となく落ち着かない気分になっていますが、これで仕事の効率も上がるのではと期待しています。 議員会館で部屋を得て3年、資料が増えました。ペーパーレスになりつつあるとはいえ、やはり資料など最後は紙ベースで見ますし、また参考資料なども集め始めると膨大な量になります。いつか使うのではないかと書棚に詰め込んだままになっている資料もあります。不要となった紙は裏にひっくりかえしてコピー機やプリンターで使っていますが、故障の原因にもなってしまうなど、頭が痛いところです。 紙を無駄に使えない、という思いは、どういう体験からやってくるのでしょうか。かつて新聞の折り込みチラシは裏面が白いものがほとんどでした。今のように両面フルカラー印刷で目に痛いほどの鮮やかさはなかったと記憶しています。そのチラシを集め、適当な大きさに切り取ってメモ用紙にするのが、私の子どものころの仕事でした。現在でも、わら半紙やチラシなどを丁寧に保管し、紐をとおしてメモ帳にしている大学名誉教授がおられます。曰く「紙にもいのちがある。両面つかってから屑にする」とのこと。訪れたアジアの田舎では真っ白のノートなど見るのは稀でした。自分で頭の中に浮かんだことを他の人にも見てもらえるように表現できる紙という道具は、皆が大事にしてきたのだと思います。 統一自治体選挙が近づいてきました。私が総支部長をつとめる総支部でも、10名の公認候補が立候補を予定しています。それぞれ自らの人となりや考え方、政策を知ってもらおうとチラシやリーフレットを知恵を絞って作り、懸命に手配りしているところですが、選挙までまだ50日あると思われているためでしょうか、関心をもってくださる方がいる一方で、まだ関心を示してくださらない方もいます。それぞれ工夫を凝らして作っている政策リーフレット、一人でも多くの方から関心をもって見ていただきたいと願っています。 今週は衆議院予算委員会で新年度予算案の審議がスタートしました。政府与党は格差の存在を認めず、経済が拡大すれば個人の所得も増えると強弁を続けています。納税者からの貴重な税金を1円たりとも無駄にせず、生活者の視点で分配できるよう、今週もしっかりがんばります。
第116号「大臣の自覚を求めます」(2007年2月5日発行)
************************************* 西村ちなみメールマガジン第116号(2007年2月5日発行) 「大臣の自覚を求めます」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************* みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 柳沢大臣の「産む機械」発言は、海外のメディアでも取り上げられました。英語メディアでは「birth-giving machines」と直截的な訳語で紹介し、辞任を求められていることを当たり前のように伝えています。海外ではこのような人権感覚しかもたない閣僚は長く大臣の椅子に座っていることはできないでしょう。柳沢厚労大臣は安倍総理大臣が勝利した自民党総裁選挙の選対本部長でした。辞任しない理由、罷免できない理由は、こんなところにもあるのかもしれません。 ところで今日本では、10組に1組の割合で不妊に悩むカップルがいるといわれています。「子どもがいて当たり前」などのプレッシャーで追い詰められているとも聞きます。里親や養子制度なども古くからあるのですが、さまざまな理由からなかなか進展しません。非嫡出子の差別も問題で、民法の見直しも必要です。 また日本では妊娠を契機として結婚する例があるように、「結婚して出産」が一般的です。しかし経済的に不安定な非正規社員のほうが、正規社員よりも結婚率が低いというデータがあります。若者の雇用格差をいかに是正するかが、政策として重要です。 地域社会で、世代間で、育児を支える仕組みが消えかかっている今日、育児はとくに母親の肩にのしかかってくることが多いのではないでしょうか。ボランティア・NPO・行政など新たな取り組みによって支えていく必要があります。男性を含めた働き方の見直しや、育児を含めた生活と仕事を両立させるための政策も重要です。 現在日本では出産時に危険が及ぶケースは2万人に一人ほどですが、近くにお産のできる産科のない地域が出てきています。女性の健康格差は厳然として存在するのです。 以上、短い文章で振り返ってみただけでも、子どもをもちたいと思う人が安心して生み育てられる社会のために、政策でやれること、やらなければならないことがたくさんあるということは、たちまちにして分かります。柳沢大臣は、「産む機械」と言った後に「一人頭でがんばってもらわなければならない」とも語ったそうです。政府の無策を棚に上げて、「少子化」を女性だけの問題にしようとする無責任な発言。女性も男性も互いに尊重する社会とはまるきり逆行しています。これを機に「少子化」の議論を国会で深めるべきだというマスコミもあるのですが、有意義な議論をするためにまずは与党の皆さんが賛同して大臣を交替することです。それができなければ政権交替しかありません。
第115号「代表質問初日点描」(2007年1月29日発行)
みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 いよいよ国会の本格論戦がスタートしました。安倍総理の所信表明演説は、明るい言葉ばかりが並び、格差の問題についてはまったく言及がありませんでした。「景気が回復すれば財政も健全化し、賃金も上がって家計所得が増える」という成長路線を選択したのです。この背景には、過去最大の税収増があります。税収増によって、国債発行額を抑えたのです。しかし増えた税収の中身は定率減税の全廃つまりは実質的な個人所得税の増税によるものであり、家計の負担によるものです。一方では税制改正大綱では企業減税が中心となっており、法人税の実効税率の引き下げも見送られました。 ここで内閣の選択した成長路線の問題点を書くには紙幅が足りません。いざなぎ景気を越える長期景気回復傾向にあると言われながら、同時に、実感なき景気回復と言われている日本。経済成長では解消できない状況に追い込まれているという認識が必要だと思います。格差が生じ、その格差が固定化しつつある現状で、旧い教科書を読んでいては処方箋は見つかりません。大企業が儲かる→中小企業が潤う→賃金が上がる→家計が暖まる→個人消費が増える、というこれまで言われてきた拡大再生産がもはや成り立たないのです。成長の果実を循環させるためのパイプが水漏れを起こしていると言ってもよいでしょう。 今日の本会議代表質問では、これらの成長戦略や格差の認識について小沢一郎代表が質問しました。詳細についてはすみませんが議事録をご覧ください。また安倍内閣の久間防衛大臣、柳沢厚生労働大臣からは、閣内不一致ともとれる発言がありました。久間大臣からは米国の対イラク政策が誤りだと思っていた、という発言。柳沢大臣からは、女性を「産む機械、装置」という発言。私たちは機械ではありません。 昨夕から女性議員で柳沢大臣への辞任要求をしようという話になり、今夕、野党の合計28名の女性議員の賛同を得て大臣への要求を行ってきました。民主党の男性議員からも激励をもらって行ってきました。与党の女性議員にも声をかけましたが、賛同してもらえませんでした。 閣僚任命権者としての安倍総理の責任が問われています。内閣不一致の発言、疑惑、政治とカネをめぐる問題。こういう政治を許しておけば、さらに国際社会における日本の地位は低下するばかりです。与党の問題点を追求しつつ、政権交代めざしてさらにがんばります。